スリーパーとおくるみの違いとは?
スリーパーもおくるみも、寝ている赤ちゃんを包む同じ目的のものと勘違いしやすいベビー用品です。実は、両者に明確な定義はありませんが、それぞれ使用の目的や特徴が異なります。
適した方法や時期に使用すると、赤ちゃんの快適な眠りをサポートできるでしょう。
今回は、スリーパーとおくるみの違いを解説します。またスリーパーとおくるみ、それぞれ赤ちゃんが何歳まで使えるのか、メリット・デメリットまで紹介するので、ベビー用品の購入を検討する際に参考にしてみてください。
スリーパーとおくるみの違い
スリーパーとおくるみは、どちらも赤ちゃんを包むベビー用品です。それぞれを明確に区別する定義はありませんが、使用する目的や構造に違いがあります。
まずは、スリーパーとおくるみの違いを解説します。
スリーパーとは
スリーパーとは赤ちゃんの体温を保ったり、寝つきをよくしたりするための寝具です。
一般的にスリーパーには赤ちゃんの腕を通す部分があり、横開きあるいは前開きで着せます。
寝ぐせの悪い赤ちゃんでもはだけることがなく、安心して寝かせられます。包まれている安心感から、赤ちゃんが寝つきやすいこともスリーパーのメリットです。
スリーパーには、コットンやガーゼ、フリースなどさまざまな素材があります。季節に合わせて素材を変えると、赤ちゃんの体温調節をしやすいことが魅力の1つです。
またスリーパーはおくるみと異なり、新生児から就学前の幼児まで、幅広い年齢の子どもに使えます。
おくるみとは
おくるみとは、赤ちゃんの寝かしつけに使うベビー用品です。
スリーパーとは異なり、おくるみは手足を通す部分のないものが一般的。赤ちゃんの全身を包み込む構造をしています。
おくるみはモロー反射を防ぎ、赤ちゃんの眠りを妨げないために使用されます。モロー反射とは、音や光などの刺激を与えられた赤ちゃんが、驚いて体を縮めたあとに手足を広げる反射反応です。
モロー反射が起こると赤ちゃんが起きやすくなります。そこで、おくるみを用いて赤ちゃんを優しく包むことで、安心感を与えて寝つきをよくします。
そのためおくるみは、赤ちゃんのモロー反射が起きやすい生後3~4カ月程度まで使われるのが一般的です。目安としては、赤ちゃんの首が座る頃までと考えるとよいでしょう。
スリーパーなら生後6カ月以降も使える?
おくるみはモロー反射が少なくなる生後6カ月までが、一般的な使用期間です。
しかしスリーパーなら、生後6カ月以降も継続して使えます。スリーパーはパジャマのような位置付けで、幼児向けに2WAYタイプのものも販売されています。2WAYタイプのスリーパーは股下にもスナップがあり、寝相の激しい赤ちゃんでもはだけにくいことが特徴です。
スリーパーにはさまざまなタイプが販売されているため、新生児から就学前の幼児まで使用できます。
スリーパーとおくるみのメリット・デメリット
スリーパーとおくるみの違いは分かったものの、どちらを選ぶか迷う場合に、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくとよいでしょう。
スリーパー | おくるみ | |
---|---|---|
目的 | 赤ちゃんに安心感を与える 掛け布団代わりに使う |
モロー反射による赤ちゃんの不安感を軽減する |
メリット | はだけにくい 就学前まで使える |
赤ちゃんがモロー反射に驚いて起きるのを防げる |
デメリット | 手足が出ているのでモロー反射の抑制は期待できない | 体温調節が目的ではない 首が座るまでしか使えない |
スリーパーとおくるみを選ぶときに注意したいのは、赤ちゃんの年齢です。おくるみの一般的な使用期間は、赤ちゃんの動きが少ない生後3~4カ月まで。
一方、スリーパーは生後6カ月を過ぎても使えます。スリーパーは体温調節の意味合いが強く、赤ちゃんの快適な眠りを補助するアイテムです。
スリーパーとおくるみの違いは?まとめ
スリーパーとおくるみの違いは、使用する目的です。
おくるみは、赤ちゃん特有のモロー反射を抑制するために使用されます。モロー反射が起きると赤ちゃんの寝つきが悪くなるため、おくるみで安心感を与えられることがメリットです。
ただし、おくるみは顔しか出ない構造をしており、寝返りのできない生後3~4カ月までの赤ちゃんへの使用に適しています。
一方スリーパーは、赤ちゃんを保温して寝つきをよくするために使用されるアイテムです。
手足が分かれているため、新生児から就学前の幼児まで使用できます。
半袖やベスト、長袖などさまざまなタイプが販売されており、季節や赤ちゃんの年齢に合ったスリーパーがきっと見つかるでしょう。